夏                                       

降りやまず葦原しづむ梅雨の川

この大暑月雪花の嵐山

三代の母子並びて夏帽子

 


乗り合いの舟べりたたく卯波かな

青あらし水面の浮木を乱しけり

懐かしみ今日は端午と兜折る




触るる刃に音してスイカ裂けにけり

朝風に軒の風鈴なりやまず

覚めやらぬ朝寝に遠き蝉時雨

 


麦刈られ里夏色となりにけり

戸を引けば新緑迫る鄙の家

土もなく花なき街に蝶わたる



学び舎にはや乙女らは夏の声

伏して見る軒の高さよ青あらし

近道と踏みわけ入りし草深野


じっとして汗の行方を感じをり

野良猫もすずめも葉陰今日大暑

片影の花見小路を歩みけり


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